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シリアの現大統領バッシャール・アサド氏の2選目が確実とういうことだ。このシリアという国、日本での知名度は意外に低いように思う。名前は聞いたことがあっても、どういう国なのかは知らない人が多いのではないだろうか。実はこのシリアという国、相当にややこしい国なのである。あまり科学テ的な物言いではないが、世界でも最もややこしい国の一つと断言できる。今日はこの複雑な国シリア、そしてその大統領及び政治に注目する。

シリアは中東のど真ん中に位置するイスラム教の国である。正式名称はシリア・アラブ共和国。土地は山、肥沃な平地、砂漠から構成されている。国の歴史はその侵略と戦争の歴史と同義であるのだが・・ それには様々な説がありそれが元で侵略と戦争が起こり続けているので、ここではシリアが公式に発表するものをごく簡単に紹介する。紀元前300年頃この地に建国したのが始めとされ、その後ローマ人に侵略され前領土を喪失。15世紀頃にはモンゴル人に侵略されオスマン帝国の統治下に。1905年にオスマン帝国から独立するも1920年にはフランスに占領される。1946年に再び独立するも1958年にはエジプトと合併しアラブ連合共和国になる。しかしこれは名目上は連合国であるが、首都はエジプトのカイロであり事実上エジプトが吸収合併したものであった。3年後の1961年、連合を解消し独立、現在に至る。その後は各種武装勢力への武器提供に始まり、レバノン及びイスラエルとの長期に渡る戦争もあり、アメリカや国連軍とも極めて仲が悪く、まさに中東の問題児なのである。近年では2005年にレバノンから全軍撤退したものの、昨夏のレバノン対ヒズボラ(イスラエルの武装勢力)の戦争でもシリアは重要なポジションにおり、米大統領のジョージ・ブッシュが英首相のトニー・ブレアーに「うっとしいのは、この戦争をやめさすのにシリアにお伺いをたてるというようなクソみたいなことしなければならないことだ!」と失言(ブッシュ本人は彼の発言がメディアのマイクには届いてないと思っていた)をしたのも記憶に新しい。

シリアは宗教的にも複雑だ。圧倒的多数はイスラム教・スンニ派である。しかしアサド大統領も属する(アラウィ派)、キリスト教、その他数種の宗教もまじっている。人種的にはアラブ人が大半だが、クルド人、アルメニア人、アッシリア人なども存在する。

現大統領のアサド氏は前大統領の次男である。彼はロンドンで眼科医になるべく留学していたのだが、長男が車事故で死ぬと同時にシリアに呼び戻され、軍役を経た後、2001年、34歳(シリアでは大統領の法廷最低年齢は40)という若さで後を継いだ。そうこの国の大統領は事実上完全世襲制なのである。ちなみに前大統領は30年間その職にあり、現職のまま死んでいる。法律上も大統領には絶大な権限が与えられており、完全な独裁政治である。そんな中、アサド現大統領は就任以来、独自の方行を進んだ。まず前大統領である彼の父が牢屋に放り込んだ大量の政治犯を解放した。その後彼は初の民間による新聞の発行の認可、インターネットの導入に踏み切った。各種政治集会も認められ民主化の訪れも予感させながら、彼の第一の公約である経済の向上は全力で取り組まれた。

が、うまくいかなかったである。経済は低迷を続け、各種政治集会は現政治体型に文句をつけ始めた。結果としてものの数年の内に体制は逆向していく。政治集会の禁止、新聞の禁止、国内に2つのみあるネットカフェも国営であり、閲覧可能なサイトは国によってい制限されている。そして現在政治犯が約500人檻に入れられている。

理由の一つは実質的な政治の形態にあると思われる。アサド大統領は政治経験も浅く、実質的には旧政府幹部による院政が敷かれている。官僚も彼らについており、実際現大統領は前大統領のように強権を振りかざすことはほとんどないのである。就任当初の彼の動きにはそれまでの政策とは異なった彼独自のアプローチが見られた。それは時には民主化の流れを強く汲むものであった。おそらくロンドン時代の留学経験が彼をそういう方向へ導いたのであろう。しかし旧体質に固執する老獪な政治化や官僚との確執は不可避であった。現在シリアはますます時代を逆行している。歯止めはかかるのか?大統領の任期は7年である。憂国の大統領、2選は確実。2期目の彼に何ができるのか?今シリアから目が離せない。
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